忍くんは……全部見透かしてる。
小さい時から私を見てきた忍くんには、私よりも、私のことが見えてるんだ。
ああ……くやしいな。
「楽しく……なかった」
「そうか」
「全然、楽しくなかったよ」
「うん」
「遊んでるのに、楽してるのに……楽しくないの」
なんで?
笑えないんだよ、心から。
意味わかんないよ。
“まじめ”じゃなくて“普通”な私になりたかった。
それが好きに楽しく生きるってことになるんだと思ったんだ。
みんなと同じになって、そしたら光太に少しでも近づける気がして。
あんな態度とったのに、私はまだ光太のこと考えてる。


