「っていうか、別れたいならいいよ。
その方が光太も自由に遊べるでしょ」
「は? え……ちょ、ちょっと待ってセンパイっ」
ああ、痛い。
胸が痛いや。
光太が何か言いかけた時、前の廊下を見知った顔が通りかかった。
カラオケで仲良くなった男の子のひとり。
バスケ部の鹿島(かしま)くんだ。
「あれ、砂月さんだ。いま来たの?」
「鹿島くん……。おはよ! また遅刻しちゃった」
「あはは。砂月さん、イメージ変わってきたなぁ。良いと思うよ」
笑いながら、彼は私のうしろに目をやった。
光太を見たのかもしれない。
私と光太が付き合ってるって噂を知ってる人だから。


