「平均寿命がなんだよ! 手術の成功率がなんだよ!

そんなの全部やってみなきゃわかんねーことなのに、なに勝手に結果はわかりきってますみたいな諦め方してんだよ!?」


「ごめん」


「諦めたあげく俺のこと勝手に捨ててんじゃねーよ! ふざけんな!
そんなことされて俺が喜ぶとでも思った!? 幸せになるとでも!?

俺の幸せ勝手に決めてんじゃねーよ!!」


「うん、ごめん」


「しかもなんだよ、みちる先輩寄こして! 自分の代わりに親友寄こすとかありえねーよ!

俺にもみちる先輩にも失礼だろ! ふざけんな!」


「ごめんなさい」



涙が零れた瞬間、

力強い腕に抱きしめられた。



ああ……光太だ。

光太の匂いだ。光太の温もりだ。


懐かしくて愛おしい、光太がいる。