「何あきらめちゃった顔してんだよ! そんなの全然綾センパイらしくねーんだよ!」
「そうかな」
「そうだよ! いつだって目標立てて前見てやってきたくせに! 俺のこともそういう出来た奴に仕立てたくせに!
ひとりで勝手に後ろ向きになってんじゃねーよ!」
オーバーテーブルをバンッと叩かれ、板が外れそうなくらい揺れた。
ブックマーカーとスマホのストラップは無事だったけど。
ペンがカランと床に落ちた。
ああ、光太が怒ってる。
私を叱り飛ばしてる。
真剣に、涙を流して、私を想って。
それがこんなにも心地良い。
こんな心地よさ、もう生きてるうちには味わえないと思ってた。


