わんわん声をあげて泣くみちる先輩。 慰めるよりも、俺は先輩の言葉が気になって固まっていた。 どういうこと? ごめん、綾ってなに? みちる先輩は、綾センパイについて何を知ってるの? いまみちる先輩は、 俺の焦がれてやまない人と、繋がっているの? ごめんなさい、ごめんなさい。 そればかり繰り返す目の前の人の肩に、そっと手を置き、つかんだ。 「みちる先輩……お願い」 俺を助けて。 諦められない俺を、どうか。 ◆