「おばさんのさ、ご飯。美味しいよね。光太のお弁当も毎回色鮮やかなんでしょ」
「なに急に。前もそんなこと言ってなかった?」
「んー……。光太んち行った時さ、キッチンの棚に料理の本がたくさんあったの見てさ」
「本? あったっけ?」
「あったよ。普通の料理本もあったけど、ほとんどがさ、スポーツ栄養学の本だったの」
光太の丸い目が、さらに丸くなって。
いまにも零れ落ちそう。
本当に気付いてなかったんだなあ。
「おばさんはさ。いずれ光太がまたバスケするって、わかってたんじゃないかなあ」
「まさか……」
「信じてたって言った方がいいのかもね。きっとおばさんは、光太がいつ戻るって言ってもいいように、光太の身体の準備をしてくれてたんだよ」


