僕らの明日の話をしよう






地上から約1万メートル上空。

高い高い、雲より高い空で、光太はいまだ混乱の中にいるようだった。



「何で俺ここにいんの? なんで飛行機のシートに座ってんの?
ついさっきまで俺汗だくでバスケしてたのに何でだ……?」



さっきからずっとこう。

同じセリフを繰り返してる。


そろそろ戻ってきてくれないかなあ。



11月最初の連休の土曜。

天気は快晴。


1時間と少し前。

早めに部活を終わらせてくれた由本くんの前で、私は練習着姿の光太にボストンバッグを突きつけた。



「行くよ光太! 着替え持ってきたから、早く準備して!」


「は? え? 行くって、え?
約束って午後からじゃ……」


「いいから5分で準備する!」



と、無理やり光太に準備をさせて、連れ去るみたいにタクシーに乗った。