「なんつーんだろ。透明で、深くて、とにかく綺麗な青!
沖縄の海がまさにそんな感じでさ、綾センパイの色だなーって思った」
「う、海見てそんなこと思うの、光太くらいだよ……」
これは、たぶん。
褒められてるんだよね?
ちょっと恥ずかしいけど、悪い気はしなかった。
「でもほんとそう思ったんだよ! あー、なんでいま隣りに綾センパイがいないんだろうなって、無償にセンパイに会いたくなった」
「光太……」
だから修学旅行中でも、LINEとか電話いっぱいくれたのかな。
楽し過ぎてテンションあがってるだけかと思ってた。ごめん。
「なんで俺2年なんだろうなー。もう1年早く生まれてれば、綾センパイと一緒に修学旅行回れたのに」
唇を尖らせてそう言った光太の誕生日は来月。
もうすぐだ。