「そうだけど、でも止めようとしてくれたことは、ちゃんと先生に伝えるから」
私の言葉に、彼女たちはとうとう泣きだした。
すみませんでしたって、何回も何回も頭を下げて。
なんとなく……富田さんに逆らえなかったんだろうなと思った。
「綾センパイは、優し過ぎるよ」
光太はぶつぶつ文句を言ってたけど。
笑っちゃった。
優しいのは私じゃないでしょ。
私より、この場の誰より、光太がいちばん傷ついた顔をしてるくせに。
光太にとって、富田さんは“友だち”だったから。
ショックじゃないわけない。
それでも、私を守ってくれた光太。
私をいちばんに考えてくれた光太。
ありがとう。
忍くん。
光太は不誠実なんかじゃないよ。
優し過ぎるけど、ちゃんと誠実な男だから。
だから、もう少しだけ。
光太と一緒にいることを許してください。


