僕らの明日の話をしよう


「色も形もちゃんと覚えてる。綾センパイがずっと大事にしてくれてたのも知ってる。
勝手に盗んでんじゃねーよ」



そう言うと、光太はイヤホンジャックを抜き取って、スマホだけを彼女に返した。


富田さんは悔しそうに唇を噛んで、いままででいちばん強く、呪うように私を睨みつけてきた。



「あんたさえ、いなければ……っ!

死ねばよかったのに! 死ね! 死ねよ!」



呪いをまき散らすように叫ぶ彼女。


可愛かった顔は見る影もなく、いまは歪み切っていた。

恨みが強すぎて、本当に彼女の呪いで死んでしまう気がして。


恐くて一歩退いた時、私を守るように、光太が立った。



「ちげぇだろ!!
そうじゃねーだろ、富田!!」


「光太……」


「なんで女はいっつもそうなんだよ。なんでセンパイを傷つけようとすんだよ。
綾センパイは何も悪いことしてねぇのに。

悪いのは俺だろ? 何で俺を責めないんだよ。なんでだよ……」