僕らの明日の話をしよう


忍くんの深い溜息が落ちて来て、手をつかまれた。



「行くぞ、綾。教室まで送る」


「え。でも、忍くん」


「お前は俺が守るから」



わざと、光太に聞こえるように言ったとしか思えないセリフ。


この時の忍くんの恐い顔を見て、ようやくわかった。

忍くんは、怒ってたんだ……。



俯く光太にかける言葉が見つからないまま、忍くんに連れられその場を離れた。


私の手を引くこの力強さも、忍くんの優しさだけど。


私は優しくされるより、後ろで立ち尽くしてる、光太に優しくしてあげたかった。