「あったっていうか、ええと……」
「あっただろ、綾。誤魔化さないでちゃんと話せ。
それともお前は、本当のことを話せないような相手と付き合ってたのか?」
ぐさり。
忍くんの言葉が胸に刺さる。
光太も傷ついたような目で私を見た。
ちがう。そうじゃないよ。
光太が信用できないから、話せなかったとかじゃなくて。
私はただ……光太にバスケをしていてほしかっただけだ。
だから光太の周りで、問題なんて起きてない。起こさせない。
あっても、できたらなかったことにして……。
「お前が言えないみたいだから、俺が話す」
「……忍くん? 話すって」
「昨日綾がまた倒れて病院に行った」
光太の丸い目が、さらに大きく見開かれた。
そして、どうしてって顔で私を見てくる。


