私の頼みに、忍くんはすぐ動いてくれた。
私が本を読んでいた場所まで来てくれたけど。
テーブルの上にも床にも、ブックマーカーはない。
「ないぞ、綾」
「そんな……」
「先生方に探しておいてもらおう。
いまは病院に行くのが先だ。いいな?」
「……はい」
身を切る思いでうなずいた。
ごめんね、光太。
光太にもらった宝物、なくしちゃった。
私また、間違えたのかもしれない。
大切な物を守る為に
何をするのが正解なんだろう。
中学での失敗を、私は全然活かせてない。
ごめん。
ごめんね、光太……。
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