「綾! しっかりしろ!
いま病院連れてくからな!」
力強い腕に、ふわりと抱きあげられた。
忍くんにお姫様抱っこされるの、2回目だなぁ。
「誰か綾の荷物をお願いします!」
「大丈夫です!」
「行くぞ、綾」
「ま……って、忍くん」
「どうした?」
資料室を出たところで、忍くんの服を引っぱった。
大事な物を、そのままにしては行けないって思い出したんだ。
「ブックマーカー……」
「ブックマーカー?」
「閉じこめられる前に、落とした……」
「閉じこめられた!? 誰に!?」
「いいから……あっち……。
奥の席で、落としたはずなの。大事な物だから……」
お願い。


