でも、ほんとに寒い。
寒いよ、光太……。
あの子と笑い合ってた光太の顔を思い出して、涙がこぼれた。
「光太、たすけてよぉ……」
呟きは、冷たい床に落ちて染みこむように消えた。
まぶたを閉じると同時に零れた涙が、とても温かい。
涙が温かいなんて、私いよいよやばいのかなぁ……。
不意に、閉じた瞼の向こうが、明るくなった気がした。
でも、まさかね。
きっと夢だ。
それとも天国からお迎えが来たのかも。
ほら、誰かが呼んでる。
私の名前を。
行かなきゃ……。
「綾!!」
あれ……?
誰の声だろ。
聞いたことがある気がする。


