それからは歩くことに集中したんだけど、階段が上手く降りられなくて。
結局両脇のふたりに抱えられるようにして、体育館まで辿りついた。
「綾!?」
「あ……みちる」
第一体育館の前に、みちるがいた。
鹿島くんたちに抱えられるようにしてる私に、驚いた顔で駆け寄ってくる。
「どうしたの!? 大丈夫!?」
「みちる、試合……」
「光太くんの試合だよね? 大丈夫。開始時間遅れてて、これから始まる所だって」
良かった……!
間に合った。
光太との約束、守れた。
「良かったな、砂月さん」
「鹿島くん……ありがとう」
「いや。迷惑かけたのこっちだから。……じゃあね」
ごめんな。
そう悲しげに言って、鹿島くんは後輩と一緒に廊下を歩いていった。


