私まで泣きそうになった時、女子生徒がひとり保健室に入ってきた。
見たことない子だけど、上靴のラインの色が赤だから1年生か。
「顔色悪いね。大丈夫?」
「あ……はい。なんか、めまいがして」
「いま先生いないだ。すぐ戻ってくると思うから、横になってたら?」
ベッドに促すと、女の子はこっちをチラチラ気にしながら横になった。
「あの……砂月先輩、ですか?」
「うん。そうだけど、どうして?」
「さっき廊下で、伝言頼まれたんです。
話し忘れたことがあるから、社会科教室に来てくれって」
「話し忘れた……? 誰?」
「えっと、茶髪でちょっとチャラそうな2年の男の先輩に」
「光太が?」


