「騒がしい子ね。本当に付き合ってるの?」
「はい。去年から。落ち着きはないけど、良い奴なんです」
「そう。でも……話してないのね?」
「……はい」
話すつもりもない、とは言わなかったけれど。
養護教諭は気付いたのかもしれない。
無言で私の肩を叩いて立ち上がった。
「私ちょっとグラウンドの救護テントに行ってくるから、砂月さんはもう少し休んでてね」
「はい。ありがとうございました」
教諭も出ていって、私だけがぽつんと残された保健室。
静かで、色がなくて、薬品の匂いのせいか、どこか空気がひんやり感じて。
なんだか寂しい。


