垂れた尻尾と耳が、見えるようだった。
そっか。
光太はきっと、不安なんだ。
こっそりバスケの練習を始めたけど、そんなにすぐには現役の時みたいに動けるようにはならないんじゃないかな。
それで焦ってるのかも。
焦らなくていいのに。
焦る必要なんて、ないんだよ。
「そんなわけないでしょ!」
パシンと光太の背中を叩いた。
気合い入れてほしくてやったけど、ちょっと綺麗に入りすぎて光太が痛がってる。
しまった、やり過ぎた。
「い、痛いよ綾センパ~イっ! なにすんの!?」
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