「センパイ、なんかうれしそう」
家を出てすぐ、光太がそう言った。
そう言う光太だって、のぞきこんでくる顔がうれしそう。
「うん。光太が早く起きてくれたから」
「だって綾センパイ、まじで毎日来るんだもん。
さすがに受験生を毎日遅刻なんてさせらんないじゃん」
拗ねてるような、困ってるような、呆れてるような口調だったけど。
怒ってるとかじゃなくて、優しいんだよね、光太は。
光太はいつだって、私に優しかった。
中学の頃からずっと。
光太は、光太だけは、どんな時も私の味方でいてくれた。
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