靴箱に着くと、すぐさま外靴に履き替えた。

校門を抜ける際…

ふと何か鋭い視線を感じる。


じろりとこちらを見つめられている気分に陥り、まさに刑事ドラマに出てくるような、ブラインドをされているのと同一。


「悠真、手離してもいい?」


あまりにも悠真が強く私の手を握るから、手汗が半端ない。

私、こう見えて冷え性だけど、手汗をかくのって夏とか緊張した時だから…

冬の今、手汗をかくのはすごく珍しいこと。



「あ、ごめん」


悠真は慌てて、強く握っていた手を離した。





悠真、かなり今動揺している・・・。