「莉乃、ちゃんは……っもう」 この続きの言葉を聞きたくない。 聞いてしまうと後悔する。 莉乃は、莉乃は……。 信じない。 信じないっ。 絶対に信じないっ! 「この世に、いないんだっ……っ」 言葉を詰まらせながら、絞り出されたその声。 まるでこの世界から切り離されたような、今までにない衝撃が胸に走った。 ウソだ……っ。 莉乃がもうこの世にいないなんて。