「莉乃ー、朝よ。起きなさい」 コンコンとお母さんが部屋をノックする音が響いた。 瞼が重くて頭がぼんやりする。 起き上がろうとしてみても体に力が入らない。 昨日、帰って来てからもずっと涙が止まらなくて一晩中泣き続けた。 「今日は学校休む」 そう言ってガバッと頭から布団を被った。 「どうしたの?熱でもあるの?」 ガチャッとドアが開く音がして、お母さんが入って来たのが気配でわかった。