ビックリしたけど、シロー君の腕の中はすごく温かくて居心地が良かった。 たった数十秒間の出来事だったけど、私は一生忘れないよ。 『ありがとう』 シロー君が何を思ってそう言ったのかはわからない。 でも私は勝手に良い意味で捉えることにした。 『本当は信じたいんだ』 そう言ったシロー君のことを信じたい。 「何かいいことあったんでしょ?いい加減白状しろー」 「秘密だよ、秘密」 だって、恥ずかしいもん。