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 ひたすらにいい方向にいっていると思うけど、何だろうこの違和感。

 主席の笑顔を見ると、特に変に思う。

「じゃあ、またメールするよ。今日はありがと。時音ちゃんは本当に優しいね」

「え、そ、そうかな?」

「うん。彩香も、時音ちゃんはいつも優しいって言ってた」

「……へへ、お安御用だよ、私は二人の友達だもん」

「いつも感謝してる、じゃあね」

「うん、ばいばい」

 そうして男は帰って行く。今日木下は難を逃れたが……


「……メール、待ってる」


 そう言って胸の中でギュッと携帯を握りしめる主席を見て、つい声が漏れた。