俺様王子と2℃の恋

「ありがと、時音」

「ううん。永人くんはいつだって彩花ちゃんラブだったからね。待ち伏せも、別れを切り出したあの日から続いてたし……きっと、永人くんの中で整理つかないんだよ」

「そうだけど……」

 だからって、メール攻撃と待ち伏せをされるのも嫌だ。怖いもの……こっちの身にもなってほしい。

「大体、どうして別れたんだっけ?」

「ん~……向こうの、浮気?」

「え、永人くんが?」

 時音は『信じられない』という顔をした。