取りあえず、王宮さんからの返事じゃないことだけ確認する。

 そして鞄の中に携帯を投げ入れ、深呼吸。

「ふぅー……」

 その直後、時音が教室に戻って来る。

「ただいま~小テスト、難しそう?」

「どうかな。まあ時音はまた満点だろーけどね?」

「私だって間違えることくらいあるよ!」

「ふふ、そー?」

 結局、メールのことは言わないまま昼休みを終える。

 そして何も考えずに過ごす午後はあっという間に去り、放課後を迎えるのだった。