「もう、王宮さんのせいで放課後になっちゃったじゃないですか!」

「一緒にサボってたくせによく言うぜ」

「あなたがあの後!」

「は? 何の後?」

「……~っもういいです」

 不毛なやり取りが行われていた体育館を後にし、私と王宮さんは教室のカバンを持った後、帰るため校門を目指していた。