だけど私は悪くない。例え彼の傷口に塩を塗ったとしても、昨日の私の方が何倍も傷ついているんだから。

「……悪かった」

「へ?」

「だから、悪かった。ごめん……」

 本当に謝っているんだろうけど、全くそういう顔でさえカッコイイのかとまた呆れてしまう。

「(そりゃモテるよ)」

 どうやらイケメンも、幸せばかりじゃないらしい。