だけど――

 ガッ


「へ?」

 近づいた瞬間、腕を勢いよく掴まれ引っ張られる。そして地面にダンッと抑え込まれてしまった。

「いった!?」

 下は容赦なくコンクリートだ。しかもまっすぐじゃなくて、ボツボツしている。そこに全体重を一気にかけられれば、さすがに痛い。

 制服に穴が開いてないかな? そんなことを思わずにはいられなかった。