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「先生にはうまくいっといてやるよ。がんばだ!」

「お前は行かねーのかよ!」

「がんばだ!」

 本当に掛下は動く気がないみたいなので、俺は仕方なく椅子から腰を上げる。そして一気に駆け出し、急いで体育館を目指そうとした。その時――

「……お前、変わったよな」

「は、なんだよ急に」

「いや、前なら“めんどくせ”とか言って首突っ込まないタチだったじゃん」

「……そうか?」