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「よし! じゃあ面白い案も出たところで、王宮の家に行こう!」

「へ?」
「は!?」

 掛下の妙な提案に、俺も木下も動揺を隠せない。そもそも、あいつが言った“面白い案”って、まさか……。

「彩花ちゃん、君は今重大な任務を抱えている! 王宮のこの性癖は昔からでね、治る見込みが限りなく薄いんだ!」

「性癖言うな」

「だから彩花ちゃんの力を借りて、この際だから克服しようじゃないか! だってせっかく恋人ご――」

 パンッ