- another -

「うんうん彩花ちゃん、知ってるよー!
 王宮の彼女!」

「あ、は――」

「の、役をしている子!」

「ふぁ!?」

 瞬間、木下は驚いて俺を見る。すごい慌て様……ずっと見ると笑ってしまうくらいだ。

「え、え、ちょ!?」

「あぁいいのいいの。俺と王宮はマブダチだから! 君のことは王宮本人から聞いてるし、誰にも言わないから安心して!」

「あ……な、なるほど」