「……は?」

 口をついて出て来た言葉に、王宮さんは愚か私までもが驚く始末。

 なんだ私、どうしちゃったんだ私!?

「お前、熱でもあんの?」

「……いや、あるかもしれないです」

「そ。じゃ帰って寝ろ」

 もちろんそっけなく返される私だったけど、これは流してくれてありがたかった。だって『克服』って……そんなもん出来てたらとっくに治してるって……。

 とこの微妙な話が一区切りついた、その時。


「いいじゃんそれ!」


 二人の後ろから、聞いたことのない声が響いたのだった。