「成っ」



その声に目をパッと開ける。



屋上に色羽がやってきた。



「呼び出しといて、遅いじゃーん」



「わりぃ。来る途中で担任につかまってさ」



「なにまたなんか、やらかした?」



「なんもやらかしてねーよ」



色羽と俺は、屋上の柵にもたれかかった。



「んで?密会してまでの話って?」



冗談まじりに俺が聞くと、色羽は人差し指で頭を掻いた。



「あー、あのさ……」



「なんだよ?言いにくいこと?」



「成……」



「ん?」



「成はホントに……西内のこと好きなのか?」