――――――……



色羽の家をあとにした成とあたしは、色羽のお墓へとやってきた。



お墓の前に並んだあたしたちは、胸の前で手を合わせ、目を閉じる。



ねぇ……色羽。



聞いて?



あたしにも夢が出来たよ。



色羽の夢。



あたしも叶えたいって思う。



だからね、あたし……。



保育士を目指すことにしたよ。



いまはね、ドキドキとわくわくが入り混じったようなそんな気持ち。



たくさんの子供たちに出逢いたいって……そう思うんだ。



子供たちの笑顔をそばで見ていたい。



子供たちに楽しい思い出を作るお手伝いがしたい。



あたしに出来るかな……?



でもね、初めて心からやってみたいって思えた夢なんだ。



色羽が、あたしに夢を与えてくれた。



夢を叶えるためには、これからたくさんの努力と苦労が必要だと思う。



でも負けない。



だってこの夢は、あたしひとりだけの夢じゃないから。



色羽の夢、必ず叶えるからね。



色羽……そばで応援してくれるよね?



負けそうになったら、バカだなって叱ってね。



そのかわり、あたしがうれしい時は、一緒に喜んでね。



いつも見守って、そばで笑っていて。