――昼休み。
教室で砂歩とふたりでお弁当を食べていた。
「華?どしたの?さっきからため息ばっかりついて……」
「はぁー。砂歩はもう書いた?これ」
あたしは机の中から進路調査の用紙を出した。
「うん。書いてもう提出したよ?」
「えー!早いー!進学?」
「うん」
「そっかぁ。砂歩ってもう将来のこと考えてるんだね」
「そんなに先の事まで考えてるわけじゃないよ?でも大学に行くのは、前から親と約束してたからね」
「そぉなんだぁ」
「行きたい大学は自分で決めていいって親が言うから、前からちょっとずつ調べてたりして……それだけ」
「えらいよぉ。あたしなんて、なにも考えてなくてさぁ。まだ2年だし、まだ進路のこと考えるのは先でいいや~って思ってた」
「提出期限て、明日の朝までだったっけ?」
「そぉ。まぁ、いっか。帰ったら考えよっと」
あたしは机の中に用紙をしまう。
「あ、そうだ。華」
砂歩がニコニコしながら、カバンの中から手帳を出した。
「このまえね、プリクラ撮ったの。あげるね」
「あ、うんっ」
あたしは必死に笑顔を作って見せる。



![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)