――3日後。



教室に入ると、元気な声が聞こえてきた。



「おはよーんっ!華っ」



学校を休んでいた砂歩が、戻ってきた。



普段と変わらない笑顔を見せる砂歩。



「砂歩、大変だったね。大丈夫?」



「大丈夫だよ。心配してくれてありがと。華」



本当はつらいはず。



それでも悲しいところを見せずにいる砂歩に胸が痛んだ。



人って、つらい時ほど明るく頑張っちゃうのかな。



大切な人を亡くすということ。



あたし自身にはまだそういう経験がなくて、どれだけ悲しいかとか、つらいとか、想像の中でしかないんだ。



あたしが、砂歩の気持ちを全部わかってあげるなんてムリなんだろうって思う。



それでも何とかしてあげたいって気持ちがある。



あたしは友達として、なにが出来るのかな。