真っ黒でツヤツヤのショートヘアも、その隙間からのぞくシルバーのピアスも、神様がみちるちゃんのために用意したのかなっていうくらい、ひょっとしてみちるちゃんはこの姿で生まれてきたのかなって思うくらい、いつ見てもよく似合っている。
いかにも“バンギャル”って感じの見た目をしているのに、普段はまじめに印刷会社でOLをしているという彼女は、今年で23歳になる7コ上のお姉さんだ。
6月にあったあまいたまごやきのはじめてのライブの日、どうすればいいのか勝手もわからず、ひとりぼっちでオロオロしていたわたしに声をかけてくれたのが、みちるちゃんだった。
「ひとりならいっしょにどう?」って、派手な美人のお姉さんにいきなり声をかけられて、正直はじめはちょっと怖かったんだ。
ランチのオムライスを食べ終えるとすぐにマルボロのメンソールに火をつけ、ふうっと白い煙を吐く。
あんまり色っぽいその姿に惚れ惚れしていると、みちるちゃんが思い出したように声を上げた。
「そういや、CD売るってね!」
しっかり事前情報を仕入れているあたりがさすが、抜かりない。
「手売りっていいねえ。駆け出しの子ならではって感じする」
「ぜんぶ売ってやるんだーってアキくんがはりきってたよ」
「あー、彰人くんは人脈ありそうだから売りさばいてくれるかもね」



