うまく、できていたかな。
不自然なところはなかった?
いままでどおり、ちゃんと“幼なじみの季沙”でいられているだろうか。
あれから、無い脳ミソをひねりにひねっていろいろ考えたけど、もう開き直ることにしたの。
どうあがいてもこうちゃんにとってわたしは家族みたいな、きょうだいみたいな存在だとわかったから。
わたしの気持ちはきっと、優しいこうちゃんを困らせてしまうだけだから。
困ったこうちゃんを見て、わたしはきっと自分勝手に傷ついてしまうだろうから。
それならばもう、最初からなかったことにしたほうがいい。
いまならまだ、なかったことにできる。
わたしたちはきっと、まだ元通り、仲の良い幼なじみに戻ることができる。
それがなにより最良の選択だって、やっとわかったの。
「ねえ、こうちゃん、モックのクリスマスコフレ……ありがとう。お礼も言えてなくてごめんね」
これまでと変わらない、ふたりで歩く学校までの道のり。
こうちゃんは起きてからずっとダンマリで、勝手なわたしにやっぱり怒っているのかと不安にもなったけど、いっしょに家を出てきてくれた。
「あのね、わたしもクリスマスプレゼント買ったの! もうクリスマスでもなんでもないけど……」
差し出した紙袋をこうちゃんは無言で受け取った。
本当にさっきから一言もしゃべらないでずっと黙っている。
こうちゃん、もうわたしとなんかしゃべりたくもないのかな。
どうして紙袋、開こうともしないの?



