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「今年、なにが欲しい?」
アキくんとみちるちゃんと脇坂さんのことで頭がいっぱいすぎて、こうちゃんにそう聞かれるまで、自分の誕生日なんかすっかり忘れてしまっていた。
プレゼント選びがとても苦手らしいこうちゃんは、わたしの誕生日が近づくと毎年同じ質問をぶつけてくる。
だからこっちも、夏ごろからお手頃価格の欲しいものに目星をつけておくのだけど、今年はちょっと、いろいろと、それどころじゃなかったのである。
「もしかして忘れてた?」
少し訝しげに、こうちゃんが眉をひそめた。
「わ、忘れておりました……」
「もう3日後なのに」
「だって……なんというか、いろいろと」
どこまでも深い色をした瞳がじっと見つめてくる。
いちばん奥底まで覗きこまれている気がして目を逸らしたくなるけど、そうはさせてくれないような魔力が、こうちゃんの視線にはあると思う。
「う……そんなに見ないで」
「なに考えてんだろと思って」
「なに、って、べつに」
「季沙、最近よく考えこんだような顔してる」
なんでもお見通しなのはわたしのほうだけじゃなく、こうちゃんも同じみたいだ。
「今年、なにが欲しい?」
アキくんとみちるちゃんと脇坂さんのことで頭がいっぱいすぎて、こうちゃんにそう聞かれるまで、自分の誕生日なんかすっかり忘れてしまっていた。
プレゼント選びがとても苦手らしいこうちゃんは、わたしの誕生日が近づくと毎年同じ質問をぶつけてくる。
だからこっちも、夏ごろからお手頃価格の欲しいものに目星をつけておくのだけど、今年はちょっと、いろいろと、それどころじゃなかったのである。
「もしかして忘れてた?」
少し訝しげに、こうちゃんが眉をひそめた。
「わ、忘れておりました……」
「もう3日後なのに」
「だって……なんというか、いろいろと」
どこまでも深い色をした瞳がじっと見つめてくる。
いちばん奥底まで覗きこまれている気がして目を逸らしたくなるけど、そうはさせてくれないような魔力が、こうちゃんの視線にはあると思う。
「う……そんなに見ないで」
「なに考えてんだろと思って」
「なに、って、べつに」
「季沙、最近よく考えこんだような顔してる」
なんでもお見通しなのはわたしのほうだけじゃなく、こうちゃんも同じみたいだ。



