グッバイ・メロディー



と、思ったのに、完全に肩すかしで。


「あのっ、あまいたまごやきのファンコミュニティを作りたいなと思いまして!」


衣美梨ちゃんは一世一代の決意でも告白するかのように、ぎゅうっと目をつむり、真っ赤な顔でそう言ったのだった。


なにを言われているのかよく理解できず、わたしはなんの反応もできなくて。


かわりに口を開いてくれたのはみちるちゃんだった。

いいねー、というビックリな軽すぎる返事。


「そういうのあったほうが、コッチもアッチも、いろいろやりやすいしね」

「ね、そうですよね! イベントスケジュールとか、CD情報とか、プレゼントの管理とか、ほかにもいろいろ一括でまとめてくれてるコンテンツがあったらやりやすいのになあって、わたしが思っただけなんですけど……」

「うんうん、いいと思うよー! あのコたちのファンは学生の女の子が多いし、その司令塔みたいなのがあったら動きやすいんじゃないかな」


もりもり話しあうふたりの会話をウンウンと聞くのでもう精いっぱい。

ぜんぜんついていけない。


ファンのコミュニティ……
そんなの、考えたこともなかった。

芸能人がもっている、俗に言う“ファンクラブ”みたいなもの?