アキくんの家まで、ずっと手をつないでいた。
体温はわたしのほうが少し高いのに、手のひらはこうちゃんのほうがいつも少しだけあったかいね。
その温もりに大丈夫だって言ってもらえている気がして、何度も何度も泣きそうになるのを、なんとかこらえることができた。
わたしって昔からどうしようもない泣き虫なんだ。
こうちゃんのおかげでどうにか我慢してこられているだけで、本当は、ほんのちょっとのことで簡単にめそめそしてしまうような、超絶よわっちいやつだよ。
アキくんとヒロくんのお母さんのことは中学のころ学校行事で何度か見かけたことがあるけど、ふたりにとてもそっくりで、見るたびに驚いてしまう。
アーモンド形の目と薄いくちびる。
それからシュッとした鋭角の顎。
目尻の皺は重ねてきた歳のぶんだけはしょうがないとして、美人というか、ものすごい美形の遺伝子だ。
「よう」
そんなお母さんに通された部屋にはすでに兄弟がそろっていた。
なんだかんだではじめて入るアキくんの部屋、それどころか、このお家に来るのもわたしは実ははじめてなのだ。



