傷を負った私を助けたのはヤクザでした。【完】






肩が上下に揺れた。




後ろを見ると、全身黒衣服を身にまとった背が低く少し体が太っている人が立っていた。







百「だ…だっ」





誰なの、言いたいのに言葉が出ない。




足が震える。







「いいお嬢ちゃんだぜ」




あたしに聞こえるか聞こえないかぐらいの声でそう言い身につけた手袋の人差し指を口に持っていき、シーっと言った。






握っていた紙切れもいつの間にか風に吹かれてどこかへ飛んでいってしまったらしい。







あたしの目の前に来たその黒い男。






百「あなた…は、誰です…か」




やっとでた声。




男「名乗るものでもない」






淡々と話す男。