藤井組の妻になるということはそういう事。
百合にとってはこれからの生活は籠の中の鳥状態。
ドクンドクンと嫌な胸の音が鳴る。
部屋の中には沈黙が流れる。
「あたし…」
「百合の居場所を奪いたくはない。百合の好きな方でいい」
「…玲真、あたし言ったよね?幸せにするチャンスをくれって。」
「あぁ、絶対幸せにする。」
百合の頬に手をやると百合が手を重ねてきた。
「あたしは、玲真を幸せにしたい。守りたい。」
「嬉しいけど、俺がお前を守る役目だからそこは譲れないな?」
「何で!あたしだって!ん…」
俺に負けじいう百合の口を塞いだ。
「百合は黙って守られればいい」
「あたし…」
まだなにか言おうとする百合の口の前に人差し指を当てた。
「口だし無用、な?」
ムスッとした顔の百合。
だって…好きな奴は全力で守りたいのが男ってもんだからさ。
少しはカッコつけさせろよ。


