「七音っていう人は分からないけど、あたしは…幸せだった。公園で拾ってくれたこと、何回も死のうとしたのに止めてくれたこと、その他にもたくさん…感謝してる。」
でも俺は…と言おうとしたが百合が続けた。
「でも、結婚するって聞いた時…驚いた。なんでって…。」
百合の声のトーンが下がっていくのがわかった。
「ごめん…」
それしか言えない。
「結婚式、行った時…2人ともお似合いで幸せそうだった。あたしなんかが…玲真の隣に立てれるわけがないって思った。」
「そんなことない…」
俺は、百合を抱きしめた。
「玲真のために強くなるって…5年前に決めたのに…。紅菊の花言葉、知ってる?」
「紅菊…?」
「それは、愛情。鳩が付けてくれた。目的を失わないようにって。」
愛情…。
「百合…もう1回、チャンスくれない?」
少し離れた百合が、何の?と答える。
「百合を幸せにするチャンス」
俺は、百合を幸せにしたい。


