傷を負った私を助けたのはヤクザでした。【完】





奥へ奥へ進むと見知れた奴がいた。






「おい、百合はどこだ」





カウンター席でワイングラスを回し、俺を横目で見た奴。




「藤井組が何のようだ。」





「お前だろ?百合を匿ってるのは。なぁ、鳩」






「さあね、知らねえなそんな奴」





「百合の母親の好意で百合の世話をしてんのか?」







「それはちげえな。アイツから来たんだよ。お前のように強くなりたい、と。」




百合から?



強くなりたい…?





「なんで…」







「残念ながらお前の求めている奴はここにはいねえよ。残念だったな。用が済んだら散れよ。」





まだ済んでねえ。






「ここに居ないなら、百合の場所を教えろよ。」