「って言うか涼音っていいにおいするんだよねー」 「え、汗臭くない? 私大概汗っかきだよ。うちの道場汗臭いよ」 「そらおじいさんと涼音が暴れまわってるから汗かいてるだけでしょ。 でも涼音からは柔らかいにおいがするんだよー」 くんくんと犬のような仕草を苺花がした――ところで。 「涼音」 「うん。苺花、もう離れていいよ」