月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】



涼音が珍しく休日が休日になったと思ったら、

梨麻が弁当を忘れたので届けに行くことになった。



苺花の成績は涼音も心配だったので、ついでにいいかな? と苺花と図書館で勉強することも携えてやってきた。





図書館の通用口から表玄関に回る。



背中には竹山を背負っていて市街地からは少しはずれるが、面するのは車の通りが多い大通りだ。





「いっとたちにも声かければよかったかな」



「いたりすんじゃないか? タスクはいないにしてもいっとなら――」
 


ガクッと、膝が折れた。




「大丈夫ですかっ?」