月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】



「いやいやいや! 誰も何も、この辺りじゃ有名なバスケ部のエースですが――

って何であたしはレオ様にそんなに睨まれているのかな⁉ 初対面ですよね⁉」
 




初対面でも恨みがましい目を向ける理由が麗音には大いにあった。




(こいつが……)
 



麗音の怖い目はどんどん威力を増す。




とてとてと階段を降りてきた鈴斗がそれを見てびっくりして、おばあちゃんに飛びついたくらいだ。




ガクガク震えている。




今の麗音には、そんな子供を労わる余裕もなかった。